剱岳2025(7月)_#1剱沢キャンプ場 からの続き
2:00起床→3:00出発
朝ごはんは「行動中に適当に摂る」という事で食べずに出発。とはいえ空腹じゃ困るので「朝バナナゼリー」と「サプリ」と「ストッパ」をササっと頂きました。
便意を催す前にストッパを摂取するの重要ですよ。これから険しい道を行くのにお腹が痛くなってから飲むのでは遅いんです!(力説)この後も4時間置きくらいに予防ストッパを注入して行きました。
3時に出発すると、既に一服剱までヘッドライトの行列ができていました。みんな何時に出てるの?
我々もヘッドライトの明かりで雪渓を下り始めますが、暗い中「ゴォオオ」と沢と滝の音が聞こえるのが怖かった…。

明るくなってきた剱沢雪渓
剱沢キャンプ場より標高が低いということもあり、雪渓の融雪が進んでいるとの事。
ガイド氏曰く「例年より雪渓の位置が低い」そうです。
という事はぁ~!!「例年より下から取り付いて登らないといけない」状況でございます。

パッと見た感じ行けそうに見えるが、手こずる(笑)
源次郎尾根前半は、このような「クライミングって程でもないけど、普通じゃない岩場」の連続です。
当然、鎖などないので、ガイドさんにロープでフォローされた状態で登りますよ。
ここで事前に「靴をどうするかが難しい」と言われてた意味がやっと分かった。
結局私はクライミングシューズはテントに置いて「3シーズン後ろコバ付き登山靴で通す」という選択をし、クライミングパートは手こずりました。でもクライミングシューズだったらサクサク登れたかも謎ですわ。
クライミングシューズでも結局モタつき、且つ履き替えの時間ロスするなら登山靴通しで良かったのかも~?
手こずってる私をフォローするガイドさんは大変だったと思いますけども(笑)

ササさっと登っていくガイド氏。忍者なのかもね。

樹林帯を抜けたら絶景

おおお、なんかカッコイイ

天気良すぎで暑くて死にそう

雪渓に入りたい
暑いのと息が上がったのとで立ち止まったら、ガイド氏に「止まるという選択肢はありません」と言われロープをピンと張られる。
もうまるで散歩でゴネた犬みたいな状態じゃん!
そのままズルズルと歩いていたら、あっという間に懸垂下降ポイントへ到着。
「ゴネ犬状態」で歩いて、ここまであまり記憶がないデス(笑)
暑さの限界で、カッパのごとく頭に水を掛けたら「そんなことする人、初めて見た」と周囲に驚かれました(笑)
「水がもったいない」との事ですが、大丈夫!私はかぶる用も計算して4ℓ担いでいるのだ!フハハハハハ!
先週の「暑くて水が足らなくて敗退した蓮華岳」の反省を生かしているぜ?ヤッホー。

写真じゃ分からないけど、ほぼ垂直にギューンと降ります
懸垂下降のセットは自宅でも練習したし、昨日テント場でも復習したので、セットまでは問題なし。
ただ降りる瞬間はめっちゃ怖くてビビりまくりでした。
ふとKANさんが言っていた「ステージで俺はビビリー・ジョエル」という言葉を思い出し、ピアノマンを脳内再生しながら下降しました。心落ち着くわ♪

頂上までのビクトリーロード、めっさ長い…

熊の岩
この辺からは雪が掴める位置に残っており、首に雪入れながら登りました。
冷え冷えで助かったー。ホント日影がゼロすぎて熱中症が怖いですよ。
11:45剱岳山頂
前回、別山尾根から行った時もそうだったんだけど「あと少しだ!」と思うとアッサリ到着。
「え?あぁ、頂上か」と放心状態で到着しました(笑)
約9時間か~頑張った、頑張った!
先行パーティがいたけど、先に降りられたので山頂貸切になりました!剱岳貸切って最高♪

今回は忘れずにヤマスタもゲットだぜ!

アレ乗り越えて来たんだからなっ!!
名残惜しいけど天候悪化の予報なのでサッサと下山。
毎度おなじみ「カニの横ばい」はやっぱり怖かったです。
赤ペンキが手前から塗られるようになったのかな?前回みたいにのぞき込まなくても見えた気がする。
(前回パニくって見えてない可能性もある)

横ばいの後の梯子は25段。八ヶ岳のゲンジー梯子の方が怖いよ。

カニの横ばいを下から見上げる。怖っ

こんな危険なところに寄せ植え
ちょうど源次郎尾根を真横に見れるポイントがありました。
いやぁ、あんなところ歩けるなんて思わなかったよね。つかバリエーションなんて知らんかったし(笑)

こっから見ると恐ろしいな!
17:00テント場帰還
剣山荘が見えたころ、長野方面からゴロゴロっと遠雷が聞こえたので緊張したけど、ありがたいことに富山の風が勝ったらしく、こっちに雷様がいらっしゃることはありませんでした。オイッスー!

ご褒美の夕焼け

ありがとう剱岳
ガイド特製の美味しいご飯を食べ、私だけビールを飲み、スコーンと寝ました(笑)
剱岳源次郎尾根のために準備したこと
・隙あらば塔ノ岳に登る ・雪上歩行に慣れる(雪上訓練参加、残雪の蝶など) ・ボルダリングジムに週1通う ・10時間行動の練習として蛭ヶ岳をピストンしておく ・1カ月前からテント泊で且つ、標高あるところで行動しておく(天狗岳、赤岳→阿弥陀岳、針ノ木岳)
源次郎は雪渓下り、藪漕ぎ、木登り、クライミング、岩稜歩き懸垂下降付きと家系ラーメン全部乗せみたいな濃厚な尾根でした。
よく「ちゃんとトレーニングしていて偉い」と言われるのですが、スポーツ大嫌い人間なのでトレーニングという意識はあまりなく「必要だと思うからやってる」だけだったりします。(表現上、トレーニングという言葉を使うけど)
ドラクエに近い感覚で「このボスを倒すにはこの装備が必要で、このくらい経験値を稼いでいないと勝てない」と思ってこなしたのが上記のメニューだったりします。
「よっし!私のプランニング間違ってなかったな!」と思うのが楽しいかも?
余談ですが最近またドラクエウォークにハマってるんだ(笑)
剱岳2025(7月)_#3下山 へ続く

コメント
楽しかったようですね。よかった!
コメントありがとうございます!
ヤマレコ、いつも楽しく拝見しております。
剱澤小屋でお話しを伺ってから、剱のいろんなルートに興味を持つようになりました。
私にはギリギリでしたが頑張ってみました!